遥かなる わがヨークシャー (Faraway My Yorkshire)

ホワース・『嵐が丘』の世界 (Haworth/the World of "Wuthering Heights")

16 ホワース近くの石造りの高架橋 (A Viaduct, near Haworth)

イギリスの風景ではふつうに見られて特別のものでも何でもないが、風景のなかの構成物としてわたしが気に入っているものに、「ヴァイアダクト」がある。丘と丘のあいだの低地や谷間などによくかかっている、鉄道の石造りの高架橋である。
 日本では、鉄道の橋はほとんどが鉄橋になると思うが、イギリスではヴァイアダクトになる。この国には地震がないので、それが可能なのだろう。
 この高架橋は、石またはレンガを何十メートルもの高さに積み上げた橋脚とアーチでつくられている。そしてその上に、線路が敷かれている。
 谷間にかかるヴァイアダクトの、リズミカルにつらなるアーチは、じつに趣がある。これがあるだけで、風景が絵になるのである。

 この絵は、ホワース近くのB6144号線を通っているときに見つけたヴァイアダクトを描いたものである。


A viaduct is a familiar construction in England and not a special one. It was one of the most attractive sights for me in the landscape. They are not seen in Japan where most of railway bridges are iron truss construction. The construction of viaducts is possible because there are not earthquakes in England. The existancwe of a viaduct, the arches placed rhythmically in the landscape, makes the landscape picturesque.
I found this viaduct, shown here in watercolour, near Haworth driving along the B6144.


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